妄想名言帖〜過去集積〜



2005年11月



おれのまわりのなにもかもが、不自然に見えてきたのだ。
おれは不自然な自己になってしまったんだ。
フィリップ・K・ディック

「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」





その瞳は、ガラス張りの器に盛られた清冽な水を透して、あたかも燐のように青く大きく輝いています。どうかすると、眼球全体が、水中に水の凝固した結晶体かと疑われるほど、淡藍色に澄み切っていながら、底の方には甘い涼しい潤いを含んで、深い深い魂の奥から、絶えず「永遠」を視詰めているような、崇厳な光を潜ませています。 谷崎潤一郎

「人魚の嘆き」





なめらかな肌が、暗い灯火の下に、継目もなく不安な孤独な魂を隈なく包んでいた。 三島由紀夫「命売ります」





季節は色を変えて幾度巡ろうとも
この気持ちは枯れない花のように揺らめいて 君を想う
L'Arc〜en〜Ciel「叙情詩」

<匿名様より>









≪≪前月     次月≫≫




妄想名言帖TOP
メニューページ


「屋根裏行李」ようこ All rights reserved.