妄想名言帖 〜過去集積〜



2006年6月


方法は簡単だった、事実(ヽヽ)を私の胸の牢獄に閉じこめてしまえばいいのだ。事実そのものは殺しようがなかった。いつまでも生きていて暴れつづけるかも知れなかった。しかしいくら暴れた所で、私の胸に閉じこめられている限り、他の人たちには掠(かす)り傷一つ負わせることは出来ないはずなのだ。 天藤 真


「人には、心に溜めつづけた秘密を
洩らしたくなる場所と時とがある」
遠藤周作
「深い河」




「風が吹いたら、風といっしょに走ろう」 天藤 真
「炎の背景」




「だけどだめだな。きみの胸の氷が溶けたとしたら、きみの中に溶かす火があったんだ。おれにはそれがない。」 天藤 真
「炎の背景」




そして、おまえだけは信じているだろう。おれが何としても無事でおまえのところに帰ることを。・・・・・・きっと、死んでも、無事に。 天藤 真
「犯罪は二人で」




「実はおれも、あいつが死ねばいい、と思ったことがある。みんな、気をつけてくれ。こいつは気が弱ったとき、戦いをあきらめかけたとき、ふいとおれたちをつかまえる気の迷いだ」 天藤 真
「陽気な容疑者たち」




なんでも見えそうで、しかし実際見えているのは当人しかわからない、そんなふうの目色だった。 天藤 真
「鈍い球音」







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